特別養護老人ホーム 緑風園
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性的行為に関する家族への報告

投稿者小型指導員 投稿日2004/10/25(Mon) 19:15

ちょっと頭の痛い問題が発生しました。

うちの施設はデイと入所・ショートが同フロアで、仕切りはありません。デイの方が居室付近まで徘徊されたり、デイも利用されている人がショートで泊まっている時に、馴染みのあるデイの方へ行ってしまったり・・・まあ、職員の連携で大きな問題なくやってきたのですが。

先日、デイ利用中の重度痴呆の女性が、入所男性の個室に自ら入室しました。女性は男性を夫と見間違えたらしく(実際、体格は似ています)、側に寄り添い、男性(痴呆あり)もその気になって、職員が発見した時は二人とも下半身裸でまさに合体寸前だったとのこと。

女性は身体能力が高く、早足で徘徊するので職員も完璧な見守りが困難な方です。今回は未遂だったものの、再発の可能性が高いです。合意の上とはいえ痴呆老人同士の性行為ですから純粋な恋愛とは到底いえません(第一、女性の側は夫と間違えての合意ですし)。

さて、ここからが相談なのですが、こういうケースで家族にはどう説明されていますか?当園でも過去何回か同様のケースがあり、「事故」に至る危険があるということで家族にも正直に報告していました。今回迷っているのは、両者とも配偶者が健在ということ、そして男性の側は奥さんがキーパーソンだということです(過去の例は子供さんがキーパーソンでした)。配偶者の立場で性行為寸前という報告は心理的なショックが大きいでしょう。女性の側には息子さんにデイ主任と担当ケアマネが報告しました。男性の側にはまだ言っていません。

Re: 性的行為に関する家族への報告

穂高の夢 - 2004/10/25(Mon) 20:29

最初、やんわりと、そのまま【行為寸前】と言いずらいですよね。意見としては、やんわりと伝えますが・・過去の職務経験で、男性で好きな方が居て、痴呆の女性の陰部に触り・・・ただ、その方はオムツで、いつも、下痢便状況で、男性入居者の手の臭いで解かりました。触れられる事で、便が出た?正直に、やんわりと両方の近親者に伝えました。驚かれましたが・・「そうゆう事もあるでしょうと・・こちら、平身低頭でしたが・・」。災い転じて・・入居者の家族は、前にもまして来所される様になりましたが・・
 【性行為寸前】と言うのは、言葉のニュアンスを幾分、落として、・・抱き合ってたとか・・・言葉を濁す・・・。難しいですね。今後、また、同様事案がまた、起こす対応と、家族に正直に【あるがままの事実報告】も、家族の受ける心理的なショック・・を、考えると頭が痛いですね。

Re: 性的行為に関する家族への報告

雪林檎 - 2004/10/26(Tue) 08:20

高齢者の「性」の問題は以前勤務していた病院でもありした。

家族はショックかと思いますが。私が病院勤務していた時に痴呆の有る夫が他患者に・・・ということがあり妻に婦長から家族に別室でやんわりと説明したことがありましたが、その方は「家でもどうようの行為があり自分も困っている」と更に相談にいたったことがあります。
 説明する側の言葉・態度・空間などこれでよい・・・といったものはないかもしれませんが、妻も同様に悩んでいたということで、その後もいろいろな相談に応じていた婦長を思い出します。
 相手の立場になって・・・とは言うものの、行為にいたった本人のことも、妻のことも思うと難しいですね。
 
 ただ、私であれば妻の立場で言えば同性から説明を受けたいですね。そしてやんわりとオブラートで包む様に話してくれれば、その後にある真実に近いことを感じることが出きるかと思います。どのような言葉でもショックですよ。

Re: 性的行為に関する家族への報告

masa - 2004/10/26(Tue) 09:32

皆さんにご批判を受けることを覚悟しながら私個人の意見を述べさせていただきます。

確かに施設で起こったことを包み隠さず家族等に伝える責任と義務を施設は負っていると思います。ですから本ケースも入居男性の妻に「オブラートで包んだ表現」で、起こったことを伝えることは施設の対応としても普通でしょうし、責任という意味ではそれは正しいんでしょう。

しかし、それを伝えることが当事者たる男性や家族のその後の生活にどんな意味があるのでしょうか。伝えることで長年培われてきた家族の、夫婦の絆に亀裂が生ずるとしたら、それは果たして意味あることなんでしょうか?今後、施設側の対応により、このようなケースが起こらないと仮定した場合、このような状況を家族に伝えても、伝えられたメリットは家族、妻にあるんでしょうか。

知らないほうが良かった、ということもあるように思います。特に当該入居男性の奥様にとって(今後何も問題が起こらないとしたら)夫の不倫がもたらす心の傷や破局に至らないで人生を送るほうが有意義な人生といえないのか。施設を生活の場として、家族と離れて暮らしている方の行為ですから、そのような視点でその負担を施設側が背負って家族には(特に妻には)その負担を負わせないようにそっとしておく、という対応も「あり」ではないでしょうか。

全ての人間が、様々な行為をすべて肯定的に受容できるほど人間は強くないと思います。もちろん社会福祉援助の専門家として事実を告げて良い状況と、良い対象については考察されるべきですが、特に利用者自身の「性」の問題は、家族にも踏み込むことができない最も個別的領域です。当該男性自身のプライバシーということを考えたとき、一律、家族に告げるという対応もおかしいと思います

本人自身とはよく話し合い、施設側も、今後の対応に注意を払うことを前提に、今回のことは施設と利用者自身の間で解決させて妻には告げない対応を選択する可能性が、私自身が対応する場合、高いと思います。

Re: 性的行為に関する家族への報告

雪林檎 - 2004/10/26(Tue) 09:49

asa様の意見、安心しますね。
 本当に相手の(本人や妻)の立場に立っているような。安心感を感じ得る。本当の意味でのプライバシーとか考えることができる『安心』を感じることができますね。

Re: 性的行為に関する家族への報告

小型指導員 - 2004/10/26(Tue) 12:52

>施設を生活の場として、家族と離れて暮らしている方の行為ですから、そのような視点でその負担を施設側が背負って家族には(特に妻には)その負担を負わせないようにそっとしておく、という対応も「あり」ではないでしょうか。

早速のレス、皆さん有難うございます。少し補足させていただきます。

今回の件は両者とも痴呆があるということで、再発の可能性が高いです。対策として検討しているのは男性の側の居室変更です。今回は女性側の方から積極的にスキンシップを図った(あくまで夫と思い込んで)がために男性側がその気になったものと考えられ、他の女性利用者に対しては危険度は少ないです。従って、別フロア或いは別棟への移動で解決すると思っています。

別棟の場合、設備面も職員もすべて変わるので、通常は移動はしません。当施設としてはかなり異例なことなのです。奥さんに事情説明無しに移動することはできませんので、選択肢は3つ、「@率直に事実を説明する」「Aオブラートに包んだ表現で事実を説明する」「B性行為の件を伏せて違う理由を説明する」。

私はどんな理由で、どんな結果が予想されたとしても、入所者や家族に「嘘はつかない」を徹底してきました。これは信頼関係を築く上での最低条件と考えています。ということでBは却下のつもりです。

明確な答えなど無い問題だとは思いますが、だからこそ沢山の方の色々なご意見をお聞きしたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。

Re: 性的行為に関する家族への報告

masa - 2004/10/26(Tue) 13:38

当該男性利用者の方も痴呆症状があり、そのことを奥様も理解している場合は痴呆のために、そのような行動に結びついたことを充分説明して理解を得ても良いと思います。ただし事実を素直に説明するということにおいても表現方法を適切に配慮することは必要と思います。

なお最初のレスの私の対応はBとは根本的に違います。その意味は当事者と(当該男性利用者)施設側との両者の対応において話し合われ、そこでの双方の問題にとどめて家族を巻き込まない、というものであり、痴呆に伴う諸症状として今後も可能性があり、居住棟の変更が伴う場合は、@の対応以外ないように思います。

その際、キーパーソンとしての奥様に話すことで解決が図れるのか、別の家族も交えて緩衝的役割をもってもらう方が良いのか、子供などの他の家族には伝えないほうが良いのか、これは家族関係等を総合的に考えて判断せざるを得ないでしょう。

なお「話せばわかる」というのは理想であり、現実には話してもわからないからいろいろな問題も生ずるのが世の常で、話した後の奥様の気持ちへのフォローというのは、これも当然、話す側の責任として持つ必要があろうと思います。

なお「率直に事実を説明する」という場合も

>二人とも下半身裸でまさに合体寸前だったとのこと。

このことまで告げなければならないかというと、私はそうは思いませんし、それを告げても何のメリットも見出せないし、そのことを告げないことが信頼関係を損なうものであるとも考えませんので、このあたりはソフトな表現(仮にそのことが事実に反するように受け止められたとしても)になると思います。

利用者さん自身が、家族にとって、今までも、そしてこれからも、どういう存在であろうか、という点も考えなければならないと思います。

Re: 性的行為に関する家族への報告

BOB - 2004/10/26(Tue) 20:42

私の私見ですが、ご家族にそのまま伝えるのは如何かと考えますね。
ウチにも似たようなケースが幾つかありました・・・
二通りの結果であったのですが、最近のケースでは男性利用者さんの口から「盆と正月が一緒に来たみたいだ。」というものがありました。
皆さんご経験がありますでしょうが、インパクトがかなり強い事柄と言うのはそこそこ痴呆が強く出ている利用者さんでも少しの時間(期間とは言えないでしょうけど・・・)は覚えているものですね。
私としてはご家族に対しての問題もさりとて、利用者さんそのものについて気になってしまいました。(痴呆といいつつ条件によっては記憶として多少は残るんだなと・・・)

こうした事例についてご家族についてはどちらの側になっても辛い結果になることですし、ご本人とご家族の問題にもなりかねませんのであえて伝えたくないというのが私の意見です。
言うとしてもあまり現実的には言いません。
現実的に言ってはいけないこともあると考えます。
如何でしょうか?

Re: 性的行為に関する家族への報告

MSY - 2004/10/27(Wed) 01:29

私もご家族には言わない方がいいような気がします。

もし、これが両者に痴呆がなく、お互いに「理解している」状態でのことだとしたら、もっとスタッフは頭が痛いですよね。その場合ご家族には「言えない」のではないでしょうか。だとしたら、今回は両者に痴呆があるのですし、未遂ですし、再発を防ぐということで、ご家族には話さなくてもいいんじゃないでしょうか。

Re: 性的行為に関する家族への報告

hama - 2004/10/27(Wed) 02:35

 今回のケースについては私もmasaさんに同感です。
以前に同じようなことが当施設でもありましたが、ご家族には話さずに様子をみることにしました。
 同じようなことがまた起きるといった心配も確かにありましたが、同じ相手の所に必ず行くとは限りませんでしたし、また自分の行動をいつまで、どこまで覚えているかもわかりませんでした。むしろ忘れてしまう可能性が大きかったので、その後どのような行動をされるのか、もう少し様子をみようということになりました。こちら職員の対応で再発を防ぐことができると考えました。
 また施設がご家族にどのように説明したとしても、痴呆があるとわかっていても、職員と同じようにご理解いただけるかどうかは正直に言って疑問でした。
 重度の痴呆であっても自分の夫を捜す気持ちがあったんだと理解されるのか、いくつになっても、痴呆があっても人間には性的な欲求があるんだと理解されるのか・・・理解の仕方はおそらく様々と思います。
 高齢者の恋愛や結婚を息子や娘がなかなか理解しがたいという報告もいろいろありましたし、また悪い受け止めかたを
・・・例えば、いやらしいとか色ボケとか、そんな風には受け止めて欲しくなかったという気持ちも強くありました。
 介護者が入浴中に男性の体を洗っていたら・・・という報告も内外にたくさんありますよね。

そういうことを考えると、女性に言い寄られたら素直に応じるというのも男性には素直なことで、ただ痴呆の方の場合は残念ながら、相手を間違える、状況も判断できないということだと思いますが、そんな風にご家族は考えて、理解して下さるかどうかは本当に疑問のあるところです。
 性的行為と言ってもいろいろありますが、自分の性器をいじるとか、一人での性的行為と相手があっての性的行為とは
ご家族に与えるインパクトが全然違いますので、ご家族の理解は得がたいと判断しました。
 
 今ケースでは女性の息子さんにはもう報告されたようですが、どのように説明され、息子さんの反応がどのようなものであったのでしょうか。息子さんの中のお母さんのイメージが壊れたのではないかと気になります。
 利用者の方がご家族の中でどういう存在であったのか、今後どのように見られていくのか気になるところです。

追伸
 女性の息子さんに報告されたときは、そういう結果を招いてしまったという施設側のお詫び(謝罪)も含めて報告されたということでしょうか?

Re: 性的行為に関する家族への報告

Lavie - 2004/10/28(Thu) 12:16

@率直に事実を説明する」べき内容ではないでしょうか。
在宅復帰がなく、余命もいくばくもないから言わないとか今後の家族関係が悪くなるとかリスクは有るのですが、情報開示されるべき内容ではないでしょうか。
 家族サイドでは聞きたくない内容も多いとは思いますがそれは施設職員が選択して心地よい情報だけ伝える言い訳にはしてはいけないと思います。

Re: 性的行為に関する家族への報告

小型指導員 - 2004/10/28(Thu) 13:32

たくさんの反響ありがとうございます。

>今ケースでは女性の息子さんにはもう報告されたようですが、どのように説明され、息子さんの反応がどのようなものであったのでしょうか。

直接その場にいなかったので、微妙なニュアンスはお伝えできませんが、基本的には「見守りが不十分で申し訳ない」という当施設側の姿勢を示しました。実はこの説明の時にも少々引っかかる事がありまして・・・担当ケアマネは、女性が夫と間違って接近したのかどうか、また女性が夫に対して愛情を欲していたのではないかが大事なポイントだと考えました。で、「ご夫婦仲はうまくいっていたのでしょうか?」と息子さん夫婦に質問したそうです。息子さん夫婦は話の前後から、夫婦の性生活のことと理解し、正直に答えてくださったそうです(決してうまくいっていなかったとのこと)。私見としては、そこまで家族に言わせる必要があったのかと思います。

男性側の奥さんには、報告しないことに昨日の会議で決めました。とりあえずは同棟の別フロアに男性を居室移動することができましたので。ただ、今回報告しないと決めた根拠は、男性の奥さんが決して夫婦仲が良くなく、普段からご主人のことを「あの男は・・・」と呼んでおり、『報告してもああ、そうですかで終わりそうだし、それなら敢えて言わなくても』と考えたものです。良好な家族関係の方が、判断は難しいと思います。まだまだ迷いは尽きません。

Re: 性的行為に関する家族への報告

masa - 2004/10/28(Thu) 13:56

Lavieさん

>施設職員が選択して心地よい情報だけ伝える言い訳にはしてはいけないと思います。


このようなニュアンスがこのスレッドの議論にありましたか?それは違うと思いますよ。我々が論じているのは痴呆の方であろうと個人の権利として守られるべき<プライバシー>と、伝えることが伝えられた人の「その後の人生」に重荷を背負わせてしまわないか、ということで

>家族関係が悪くなるとかリスクは有るのですが

だけど施設は全ての情報を開示する義務があるからそれは仕方ない、と考えるようなことにとどまってはソーシャルケースワークの本質とはかけ離れたものだし、そもそもこうした行為を「開示されるべき内容」と即断するには情報量としても、状況としても性急過ぎます。

バイスティックの7原則をお読みでしょう。守秘義務は本来どのように考えられているかわかりますか?痴呆高齢者との本ケースのような場合は「約束が取り交わされていない状態で生じた秘密情報」にあたります。

『約束が取り交わされていない状態で生じた秘密情報とは他者に知られてしまえばその人の名誉が著しく名誉が毀損されたり傷つけられたり、その人を不当に悲しませたりする情報』であり『他者には家族や親戚、友人全てが含まれ』、『真実であれ漏らされればクライエントの評価を大変傷つける場合は、真実であっても隠されているある人の非行に関する秘密情報を他者に漏らすとすれば倫理に反する行為である』とされます。当然この『倫理に反する行為』とは犯罪を隠せというものではなく道徳法や市民法を犯すものを除外していますが、本ケースのような行為は、一律に家族といえども情報開示すべきとはいえないのです。特にすでに行為が完結して、再発防止策が話し合われクライエントとワーカーや施設との間で完結しておれば、あえて家族を巻き込む必要は生じないケースもあり得るというのが社会福祉援助者の持つべき倫理とソーシャルケースワークの本質ではないでしょうか。

痴呆高齢者にも守られてしかるべき権利はあるし、伝える情報で誰かが不幸になることを『やむなし』と考え『事実は何より思い』と一律に扱うのことでどれだけ泣いている方がいるのかという疑問を感じられる人間でありたいと思います。

Re: 性的行為に関する家族への報告

Mr.M - 2004/10/28(Thu) 13:59

私だったら、「嘘も方便」でご家族には本題を伝えず、別の理由付けで居室の変更等の連絡を取ると思います。私たち施設職員は、利用者の子供や親・親族・知人・隣人等々を演じる必要があるということは、以前もこちらで書かせて頂いたことなのですが、一緒に住んでいる(仮)家族としては他の家族に伝えるべき内容ではないと思ったからです。
もしかすると、何かの拍子で、事実を話さなければならないことがあるかもしれませんが、その時はその時だと・・・。
ただ、私たちが真剣に考えなければならないことは、この行為・事実にその方の今後の生活におけるメリットとしてどう結びつけていくのかと言うことであって、認知能力の低下はあるけれど、異性(配偶者)に対しての思いが、自宅から施設へ入所された間の夫婦関係に利点をもたらすのではないかとか、何かの活動にむすびつけれないかとか。

このことが「逃げ」だとか「きれい事」と批判されるかもしれませんが、私としては「(善し悪しは別としての)結果」をよりよい方向へ結びつけれないかなと思いから書きました。

Re: 性的行為に関する家族への報告

hama - 2004/10/28(Thu) 22:28

うまく言えないのですが、施設側に心地よい情報だけを伝える言い訳・・と言うなら、正直にありのままを伝える、情報開示、嘘はつきたくないというのも、時には施設側だけの理論に通じませんか。
 どう言えばよいのでしょうか・・・masaさんの理路整然としたご意見には脱帽ですが・・・その人の痴呆から、問題行動から、その人自身をも護る、その人の築いてきたであろうものを護るという視点も必要と思います。

Re: 性的行為に関する家族への報告

小型指導員 - 2004/10/29(Fri) 12:06

>痴呆高齢者にも守られてしかるべき権利はあるし、伝える情報で誰かが不幸になることを『やむなし』と考え『事実は何より重い』と一律に扱うのことでどれだけ泣いている方がいるのかという疑問を感じられる人間でありたいと思います。

疑問は大いに感じます。ただ、「知らないほうが良かった」と「だから、これからは知らせてもらわなくていい」との間には、大きな溝があるように思います。知ると辛い事実でも、敢えて受け止めなくてはならないことがあるのではないでしょうか。当人の意思で秘密を作るのは誰にでもあることですが、痴呆行動にまで当てはめるのはどうかと思います。

痴呆症状が発生し、本人に適正な判断能力がなくなった時点で、家族はいいニュースも悪いニュースも、全て受け止める覚悟が必要なのではないかと思います。「知ることのメリット」という言葉が出ていましたが、「知ること自体がメリット」と私は考えます。

勿論、全ての情報を義務的に垂れ流すつもりはありません。エスカレートしてなんでもかんでも連絡すると、施設の怠慢になると思います。義務的(事務的)な連絡か、施設側が真剣に悩んだ末の報告かは、家族にもきっと見抜かれると思っています。

Re: 性的行為に関する家族への報告

Lavie - 2004/10/29(Fri) 15:06

>特にすでに行為が完結して、再発防止策が話し合われクライエントとワーカーや施設との間で完結しておれば、あえて家族を巻き込む必要は生じないケースもあり得るというのが社会福祉援助者の持つべき倫理とソーシャルケースワークの本質ではないでしょうか。

何のために知らせるのかっていうことだとおもいます。
(痴呆症状のない)通常であれば自己決定をする上で自己にかかわるすべての情報は個人の下に集約されてその上で判断されますが、今回はおそらく判断力が低下されている故の行動が問題になっているわけですよね。
 では、今その痴呆による問題行動について話ができるのは身元引受人ではないでしょうか?
 今回は再発防止策がとられているようですが症状が悪化することは容易に想像ができるわけで対処ができなくなったときに身元引受人は判断材料を欠いた状態で決断を迫られるのでしょうか。

Re: 性的行為に関する家族への報告

masa - 2004/10/29(Fri) 16:15

判断が必要か、何に対する判断か、という考察がまずあってしかるべきであり、自己決定は家族とて代行できない場合があるし、この場合はそのことを告げるメリットは薄く、伝えることが当事者やその周辺の人々を傷つける可能性を無視してまで伝える必要は薄いケースもあるのです。

>身元引受人は判断材料を欠いた状態で決断を迫られるのでしょうか

こういう決断自体必要としないで利用者自身と施設側の間での対応で問題解決を図る場合もあり得るのであり、そのことを指摘しています。

そうでない場合のことまで言ってません。

Re: 性的行為に関する家族への報告

Boo - 2004/10/29(Fri) 18:09

>痴呆症状が発生し、本人に適正な判断能力がなくなった時点で、家族はいいニュースも悪い

ニュースも、全て受け止める覚悟が必要なのではないかと思います。「知ることのメリット」という言葉が出ていましたが、「知ること自体がメリット」と私は考えます。


この辺に小型指導員さんの思いを感じます。うちの施設もケアを家族と共有していきたいと考えていますし、事実それに向かって毎日仕事をしているわけですが、家族にとって「知る」ということがまさしくケアを共有していることにつながると感じてます。

とかく老人ホームは、姥捨て山などと揶揄される傾向にあります。家族は今まで自宅でリアルタイムに状況を理解できたことが、施設に入所することで途絶えてしまいがちになります。もちろん骨が折れたり、入院するようなときには家族へ連絡を入れますが、それ以外はほとんど音沙汰なしという状況が多いのではないでしょうか。
私は、施設に預けっぱなしではなく、家族も利用者の生活を「知る」ことが利用者に対する責任だと思います。また、そのことで一緒に利用者を支援していきたいと思っています。大事なことは、目をつぶることではなく、一緒に立ち向かうこと、家族関係を維持あるいは、もう一度立て直すことにあるのではないでしょうか。

>我々が論じているのは痴呆の方であろうと個人の権利として守られるべき<プライバシー>と、伝えることが伝えられた人の「その後の人生」に重荷を背負わせてしまわないか

もちろん安易に伝えるわけではないと思いますし、家族状況を考え合わせながら、検討し、対処しなければならないことだとは思います。時にはmasaさんのおっしゃるようにあえて伝える必要のないケースもあるでしょう。その辺の状況判断や見極めが、必ずしも同じものではないということは、皆さんご承知のことと思います。

施設内の性の問題が議論されることに、ある種の感慨を覚えてみていました。昔は・・・なんていうとオヤジ臭い感じがしますが、施設ではタブーとしていたことを思い起こすと、この板の皆さんが、正面から、誠実に議論しているのを見て心強く思いました。

Re: 性的行為に関する家族への報告

masa - 2004/10/29(Fri) 18:53

Booさんが言われるように、全ての皆様のご意見に感謝いたします。

それと本ケースの最終的判断については小型指導員さんが一番身近で真剣に対応策を練られているものであり、その決定を否定するものではないことを申し添えておきます。

いろいろな考えは議論して出し合ってはおりますが、ケースを知る一番の人の判断に対しては支持しますし、また新たな今後に向けて必要なら意見を出しますね。

Re: 性的行為に関する家族への報告

小型指導員 - 2004/11/01(Mon) 12:48

続報です。

当面考えうる対策が講じられた事により、男性の奥さんには報告しないという方針で一旦決定致しました。しかしその後、食堂でテレビを見ていた男性の前を、前回とは別人の女性が横切り、男性が突然抱きすくめて後から胸を揉むという出来事がありました。女性は十分な理解力を持っており、「気にしないから別にいいよ」と言って下さいましたが、かなり驚かれたのは事実です。

改めて奥さんへの報告について検討し、誰かに怪我をさせてしまうリスクが多分にある、ということで奥さんに報告することになりました。性的な側面を特に強調する事はせず、あくまでも「怪我を負わせる危険性」について理解を得ようと思っています。

たくさんの方にご意見を賜わり、御礼申し上げます。

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