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高齢者の水分摂取量

投稿者新人28号 投稿日:2004/05/10(Mon) 00:05

特養勤務の栄養士ですが、初歩的な質問ですが?
高齢者(個人)の1日の水分摂取量は、明確に言うといくらになるのでしょうか??
本で調べたのですがいろいろあり一定でないのですがみなさんは、介護職員さんや医師に聴かれた場合どのような対応しておられますか??


1、尿量プラス1000mLが目安とか
2
、コップ3〜4杯とか
3
、尿量+不感蒸泄−代謝水とか
皆様はどうでしょうか?よろしくお願いします。


それともう二つほど質問させて頂きます。
イロウの方でエネルギー多いわけでないのに太り、摂取エネルギーを減らそうかとい場合は、個人的にハリスベネッティック(だと思いますが・・)で算出すればいいと聞きましたが、その時の、ストレス係数は、寝たきりで特に疾病のない人は、いくらかけて算出するのかと微量元素は、どのくらいまで減らせるのかを具体的に教えて欲しいのですがあつかましいお願いだと思いますが誰か教えてください!!

Re: 高齢者の水分摂取量

masa - 2004/05/10(Mon) 11:31

ストレス係数についての知識はありませんので水分摂取量についてのみお答えします。

通常の高齢者の必要水分摂取量は110001500mlといわれ、通常値でさえも、これほど幅があり、また人によっては1800と主張する方もいます。しかしこれが一定していないのは、ある意味で当たり前で、あくまで平均的な数値であり、本来これは性差、高齢者というひとくくりの枠では算出できない年齢差、という個体差があって当然なのです。

なぜなら高齢者の体内平均水分量は若年男子が35?、若年女子が31.5?であるのに比べ、高齢男子は27.6?、高齢女子が22.2?と女は男より少なく高齢者は若年者より少なくなっています。

しかしもう少し詳しく見ると、血漿、リンパ液、組織間液、消化液などの総計になる細胞外液量はほとんど減少しておらず、これに比べ細胞内液量が加齢に比率して男女とも34割の減少を示しています。この意味は、一つ一つの細胞内水分量はほとんど加齢に伴う変化はなくとも、組織細胞数自体が減少してしまうという老化現象が、加齢による体組織内水分量の減少に由来し、脱水リスクが大きくなるものと思え、高齢者といっても70台と80台では当然その差があるということだと思います。

また脱水は水分摂取量だけでなく、体外への水分排出量が非常に大きな要素となってきますので、失禁というよりはむしろ(失禁しなくても排尿はあるのだから)通常の水分の排出量に加えて、下痢や嘔吐、発熱による発汗、運動量の増加に伴う通常以上の発汗等が非常に大きな要素となってくるもので、平均摂取量はあくまで目安として捉え、個体差に充分注意をする必要があり、そのためにも、ちょっとした脱力症状、発熱、意識状態の低下などがある場合、脱水を疑う必要があります。

ですから、いつもと違って、ぼんやりしてないか、元気がなんとなくない、など日ごろの表情の観察が重要となってきます。

その上で、通常摂取している水分量を把握しておき、状態に合わせて摂取量の調整を行う、という個別の視点がここでも必要になってきます。

Re: 高齢者の水分摂取量

あや- 2004/05/11(Tue) 14:07

水分の摂取量については答えが出ているようなので、胃ろうの人の体重増加については、ハリス・ベネデクト式で基礎代謝量を計算し、寝たきりの場合活動係数1.0、臥床で1日過ごされる場合、活動係数1.2になります。また、ストレス係数は、いろいろありますが今回は発熱が関係すると思いますのでその部分のみ、体温が36.0度のときストレス係数1.0ここから1度あがるごとに0.2増加します。
外のストレス係数は外科手術後又は熱傷時です。
これで個々の必要エネルギーが算出されます。
又微量元素は胃ろうの方であっても必要量は減りませんので注意して下さい。エネルギー、タンパク質だけに注意を払っていると他の栄養素が不足してしまいますので注意が必要です。月々の体重のデーター、血液データーが非常に重要になります。
・・・・などと偉そうに書いていますが、私も毎日勉強の日々です。

Re: 高齢者の水分摂取量

新人28号 - 2004/05/12(Wed) 00:16

もうひとつだけ質問なのですが低栄養、じょくそうの危険のある方数人に特別なゼリー(購入)など、を提供しても全体の食材費から差し引くときの考え方についてお聞かせ願いたいです
(その方数名だけ食材費がアップするいわゆる平等でないのですがどうなんですか?問題ないとすれば、他の職員さんにどのように説明したらよいのか??)

平等とは何か

masa - 2004/05/12(Wed) 09:21

必要なケアの一環として特別な食材を用意するときは施設で負担すべきであり、食材料費は全体の中で考えると、数名の方にそういう食材を用意したとしても全体の中ではさほど影響があるものとは思えませんし、それまで不平等と考えたら複数メニューや選択食、バイキング等すべてその考えが当てはまってしまいます。

また、もっとも重要な点は、平等とはすべての利用者に一律、同じケアを提供する、ということではありません。必要なケアを必要な方に提供できる、ということであります。

例えば、痴呆があり精神不安定な状態で1日中行動をともにしケアをしなければならない人と、移乗時の介助など生活の中でごく一部のサービスで済む人がいたとして、同じ費用を負担しているのにケアの提供頻度が大きく違って不公平であるか、と考えると決してそうではありません。要は、今、サービスの必要度が低い方でも、常時の介護が必要となった際は、今常時介護している方々と同じように、必要なサービスを適切に提供しますよ、ということが真の平等なのであって、必要なケアを必要な方に提供するという視点を置き去りに考えては意味がありません。

食事提供も同じことで、特別な食材で健康管理を図る必要がある方に、それを用いることに不平等の思想はあり得ません。現在それを必要としない方でも。同じように必要な状況になったら、そういう食材を提供できるというのが真の平等です。

我々は、状況の考慮がなく、なんでも同じ方法でしか提供されないサービスのことは平等とは言わず「悪平等」と称しております。

Re: 高齢者の水分摂取量

出雲割子 - 2004/05/12(Wed) 12:24

必要なケアを必要な方に・・・。
昨夜「ジョンQ」(デンゼルワシントン主演)という映画を見ました。命の沙汰も金次第、というアメリカの医療制度(日本の医療制度改革のモデル!?)を背景にした映画で、加齢によりいっそう涙腺のゆるんだ小生には少々辛い2時間弱でした。
介護保険制度開始以降、「とれるものはとっちゃえ、とれないものもとっちゃえ、利用料が払えなければお引き取りを・・・」みたいな雰囲気が蔓延していませんか。
「コスト」よりももっと大事なものがあるだろ、と自らの立場(事務長)を顧みず叫びたくなる今日この頃、masaさんのように理路整然と穏やかに(おそらく)若い職員に話すことがどんなにいいでしょう。
これからもよろしくお願いします。

Re: 高齢者の水分摂取量

あや - 2004/05/12(Wed) 14:40

私のいいたいことはmasaさんが全部言ってくれました。
新人28号さん、たぶん施設の栄養になって日が浅いのですよね?そんなあなたに先輩の施設栄養士としてあえて一言だけ言わせて下さい。「戦える栄養士になってください。」
戦うには知識が必要です、コスト意識も必要です、そして一番優しさが必要です。誰のために、何のために私たちは栄養を管理するのか?集団じゃなく、個々の利用者のはずですよね。一番、根本のこと忘れないで下さい。日々業務に追われているとつい忘れてしまいがちですけど。
施設の栄養士はたいていが1人です。ついつい声の大きいところに引きずられそうになりますけど、1人でだって説得力のある言葉になら耳を傾けてくれますよ。そのために日々勉強と努力あるのみです。

だって利用者のいい笑顔たくさんみたいじゃないですか。

Re: 高齢者の水分摂取量

新人28号 - 2004/05/12(Wed) 23:59

私は、あやさんのご指摘どうり2年目の駆け出し栄養士です
以前は、産業給食に勤務していましたので、福祉業界での、悪平等の考え方が染み付いているのです。
しかし、masaさんやあやさんの福祉に対する考え方には、強い感銘を受けました。ありがとうございました。また
ご指導よろしくお願いします

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