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特養長期入所者のターミナルケアの限界

投稿者がらこ 投稿日:2002/11/06(Wed) 19:06

当特養のナース主任からの書面による訴えです。
「(前略)当施設でもターミナルケアを行っていますが、終末期に入られると、食事も水分も摂られなくなり、脱水熱等があります。日中だけ抜き差しの点滴対応してますが、血管もでなくなり限界があります。24時間点滴にて血管確保したいところですが、夜勤の看護職員いないため、介護職員の管理になるなどの問題があります。点滴なしでターミナルケアをするにも脱水等で苦しい思いをされますと、点滴を希望されるご家族もあり、対応に思い悩む日々です。ターミナル時の医療行為をどの程度まで施設で受け入れるのか。老衰と思われる方のご家族の思い(点滴希望など)をどうすればよいのか。うまくまとまりませんが以上のような悩みを抱えています。」

点滴が医療行為とすると、看護職の配置が夜間早朝にない以上は24時間点滴は不可能ですよね。以前、看護職員が夜勤の介護職員に点滴の件を引き継いで帰ったりしたこともあったようです。そんな危ない橋を渡ってまで24時間点滴をする必要もないので今はしてません。となると必然的に上記のようなことになっています。

ターミナル時にご家族が終日の点滴を希望されるときは、はっきりと、病院でお願いします、とことわるべきでしょうか。
医療面で対応の難しい方を結構引き受けてしまうのが良くも悪くもうちの特徴なんですが、皆さんの知っている範囲でお知恵があれば拝借したいのですが。

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

BOB -2002/11/06(Wed) 19:36

あくまでも私見としてお聞き願いたいのですが、
実は今年度の施設内でのターミナルは1/3ほどありました。

まず、点滴の針を毎回抜いているんでしょうか。
違う方法を看護婦は知ってるはずです。コックの付いたチューブを使ってもいいのではと思います。

次に、ターミナルについての話し合いは具体的なことばをつかってしているんでしょうか。これは思いが強い御家族にはきついものですが現状を理解していただくには施設サイドからも利用者側からもとても重要であると考えております。

言葉や感覚の上では理解できる「終末」ですが目の前で見ていたらきついはずです。そういう事も含めて施設として現実に出来る事や御家族の御意見をつめていかないと職員が辛い思いをするだけで何の実りもないと考えます。
家族は連絡が来るまで家で気持ちよく寝てるという事が多いという現状を一般的には解って頂けないと思っています。
その間の職員の苦労は当たり前ではないはずです。

がらこさんのケースで考えると「火が消えていくような終末」とは違うように思えましたのでこんな事をお伝えしました。
皆さん如何お考えでしょうか。その時に担当になった職員の事を守りすぎてると思いますか?

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

masa - 2002/11/07(Thu) 08:31

>24時間点滴にて血管確保したいところですが

ターミナルケアの経験はいくつかありますが、このような状態を施設において経験した事はありません。そのような場合は、看護師が常駐していない施設での対応は現時点で難しいといわざるをえません。
ターミナルケアと言う事の、本質を考えると、脱水で苦しませる事の心配は当然ですが、24時間点滴、というのはご本人に負担がかからないものなのでしょうか。点滴の針を抜こうとするケースはたくさんあるし、終末期であるならなおさら、負担のかかるような医療対応は必要最低限にし、出来るだけご本人に安楽な状態を提供できる体制が必要だと思うのですが。やはり施設には、医療面で対応を求められた時、できることと、出来ない事はあるのがやむをえないと感じます。

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

兼任CM- 2002/11/07(Thu) 09:13

併設施設では医療機関の隣接していない施設ですが,ここでもターミナルケアは当然のようにあります。
そこでこのような立地条件でのターミナルケアを考える時に最も重要視していたことは,施設としてできること・できないことを家族にしっかりと伝え理解していただいた上で,ターミナル気をどうするかを考えていただく,ということでした。24時間持続点滴が必要だと思ってもそれを実施し管理していくことは施設としてはできない。それを望むのであれば施設では無理で入院していただく必要がある。逆に施設での最期を望むのであれば「消極的安楽死」のような形態を選択していただく。このような「選択と自己決定」が前置され,その答えを受けてターミナルケアが開始される。そこを重要視していました。このインフォームドコンセントは主に私(当時)と看護主任とが対応していましたが,ご家族にとってはとてもつらい選択になると思います。ですから余計にしっかりと考え,ご家族・ご親族間でのコンセンサスを得て決定してほしいと考えていました。

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

がらこ - 2002/11/07(Thu) 10:23

今までうちとしてはご家族が希望されれば不可能でない限り、施設でターミナルをさせていただく、という感じ(方針までいかないですけど)でやってきて、確かに平均的な特養よりは、医療面というより看護面の充実をはかってきたように思います。酸素ボンベのカートみたいなの(何という名前なんでしょうか)では、緊急時に酸素が足りなくなって不安だと言えば、お金をかけて固定の(屋外の)ボンベ並びに酸素の出口(あれもなんと呼ぶのでしょう)を増設し、対応してきました。
でも、本来の特養の機能としては必要なかったのかも。

ただ、ターミナル時にご家族はたいていの場合付き添ってらっしゃいます。数日間交替で泊まり込む方も多いです。地域差もあるでしょうが。

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

兼任CM- 2002/11/07(Thu) 11:31

>確かに平均的な特養よりは、医療面というより看護面の充実をはかってきたようにってきたように思います。酸素ボンベのカートみたいなの(何という名前なんでしょうか)では、緊急時に酸素が足りなくなって不安だと言えば、お金をかけて固定の(屋外の)ボンベ並びに酸素の出口(あれもなんと呼ぶのでしょう)を増設し、対応してきました。

こりゃあすごい!ここまで頑張っていらっしゃったのですね。脱帽です。
ターミナルケアをどのように行うのかは,その施設の置かれている環境をベースにしてその方針が決められてくることと思います。可能性があればターミナルケア全体のスキームを拡大していくことは大切なことですよ。

またターミナル,それも本当の臨死期にご家族の泊まりこみも大切なことです。併設施設でも状況が許せば付き添ってもらっています。でもご家族って「いざ」となったら急に気が変わることも少なくないんですよね。下顎呼吸している状態で入院,ということも何回もあって,移送中に亡くなる可能性もある,ということを何度も話した経験があります。

Re: 特養長期入所者のターミナルケアの限界

がらこ - 2002/11/08(Fri) 16:05

ナース主任出勤につきさっそく質問してみたところまたも書面ですが以下のようなことです。
「点滴の針は朝差して夕方抜きます。ヘパリンロック等ありますが(液もあります)そこまではしてません(チューブだけにしてても介護職員がうっかり抜いたり触ったり)。本人が自己抜去されたりしますので。

からだの負担に関してはサークルという留置針を使用してますので、点滴中でも自由に動けますので、心理面の負担はありますが、他はあまりないように感じるのですが。

ターミナル時の話し合いは、なにか病状出現時には早め早めにご家族に来ていただき、嘱託医、ナース主任、主任介護職員、または生活相談員に参加してもらい、嘱託医よりムンテラ(病状説明等)を話してもらい、重度になられた時のことまで話し合います。その結果、延命治療などしないで施設を希望されるが、いざ末期になられ苦しい状態になるとご家族も気持ちが変わられるようです。

こちらとしても苦しい方に全然点滴もしません、それでも施設を希望されますか?とまでは、ご家族の心理面を配慮すると強く言えない状況です。

嘱託医も交えたご家族との話し合いの発言内容などはノートに記録しています。今後、ノートや記録用紙に、内容について同意のサイン等までしていただくのか。考えているところです。どこかされている施設があれば教えていただければ有り難いのですが。」
それと、ほんとは最初にお断りしておいた方がよかったのかもしれませんが、ちょっと特殊な嘱託医との関係がありまして、ベッドを持たない医院の院長をしながら(当然外来もありません)、ある病院の非常勤医師もやっています。週2回以外にもいろいろやってくれるので大変助かります。その一方で他の病院からみると施設から救急車でつれてゆくと輪番医でも「おたくは○○先生がいるでしょう。」と断られたりすることも1度や2度ではありません。嘱託医はあくまでも嘱託医であって救急車を要請したときは関係ないと思うのですが。
救急時、入院時に少し病院との関係がやりにくいので、結果的に特養にしては医療看護が充実してしまったのかもしれません。

(事例U)

特養入所者のターミナルケアについて

投稿者habuchin 投稿日:2003/08/23(Sat) 12:26

特養においてご家族が延命よりも、施設で最後まで生活をさせたいと希望された場合、どのように対応していますか?介護保険となり、特養であっても在宅復帰を騒がれているますので、判断が難しく、出来ましたら誰か良いアドバイスを頂けませんか?

Re: 特養入所者のターミナルケアについて

BOB - 2003/08/23(Sat) 13:08

こちらの掲示板の過去ログも参考になると思いますのでご覧になってください。
さて、当時私はネガティブな意見を持っておりましたがやはりこればかりは避けては通れないことでしょうね。
うちの場合は夜勤帯に看護師がいませんがこうした時はいつでも連絡が取れる状況を確保しています。また、提携HPとも連絡を取り合いいつでもドクターを迎えにいけるようにしています。
また、habuchinさんの仰る「在宅復帰を騒がれているますので、判断が難しく、」というのはこうした時には一切考えてはおりません。逆に「終の棲家」という感覚の下で対応させていただいております。

Re: 特養入所者のターミナルケアについて

小型指導員 - 2003/08/23(Sat) 13:14

嘱託医がどの程度施設に携わってくれるかにかかってくるでしょうね。うちの特養では、措置の時代はターミナルケア率ほぼ100パーセントでした。
@ほとんどの家族が延命を望まない
A理事長自身が嘱託医で、深夜でも休日でも、可能な限り診察に来 てくれた
B理事長自身、延命しか出来ないという段階の高齢者を、自分の病 院や、まして近隣の病院に紹介するのに引け目を感じていた。

以上のような理由です。勿論、看護師も介護職も相談員も大変でしたけどね。
 介護保険で直接契約となり、今まで以上に「契約書に書かれた義務を果たさねばならない」という意識が施設側で強まり、理事長が入院を勧めるケースが増えました。今は嘱託医が協力病院勤務医に代わったことで、夜間や休日の往診も不可能になり、急変を除いてはターミナルケアはされなくなりました。
 嘱託医が密接に施設に関わり、家族との話し合いも頻繁にできる状態でなければ、リスクは大きいように思います。
 
ただ、お尋ねの文面で、
>在宅復帰を騒がれていますので
という部分が、よくわかりません。ターミナルと在宅復帰はどう関連してくるのでしょうか?

Re: 特養入所者のターミナルケアについて

二上 浩 - 2003/08/23(Sat) 15:14

ターミナルケアには、嘱託医の考え方と職員の介護力が重要に関係している例を見てきました。

特養生活指導員になって三日目、重度アルツハイマー病の方が惨めな亡くなり方をされました。
骨まで達する褥創が命取りでした。
孫に、大学病院の医師がいましたが、転院させる事が出来なかったということです。

施設長から「このような事だけはないように・・・」と

褐色嘔吐物がかなりの期間続きました。
看護・介護職員から「おかしい」と、お盆でしたが、家族・病院と連絡を取って受診、「癌の疑い」でその場で入院になりましたが、治療を続けた結果、重度の潰瘍だったらしく、家に戻れるようになりました。その時の家族の言葉です。
「徘徊が激しい時は家で見ることが出来なかったけれど、ねたきりの今は見ることが出来ます・・・・・・ありがとう」

もう1件、嘱託医が風邪と診断していました。
「おかしい」という言葉、協力病院受診「〇〇先生に言わなくていいの?」
この方翌日、脳梗塞を再発されて、施設に戻られることはありませんでした。
医師曰く「黙ってでも連れて来てよかったね」
意識のあるうちに奥さんにかなり話しておられたらしく、ただ一言「ありがとう」と言っていただけました。

私が、嘱託医に余程の事が無い限り相談しなかったのには訳があります・・・が、かなりの件数を直接病院と対応してきました。
ご紹介した例はあまり好ましくない退所ですが、これが施設の実力でした。
2年半の間に、一枚の死亡診断書も書いていただく事はありませんでした。
この様な施設もありました。
お恥ずかしい話ですが、それで良かったと思っています。

Re: 特養入所者のターミナルケアについて

masa - 2003/08/24(Sun) 09:42

在宅復帰とターミナルケアは別の次元で考えるべきものと思います。

既存特養解体論など逆風が強い中、我々が真剣に今後の特養の方向性を考える時、安心して暮らせる施設として、個別ケアの一層の推進と共に、最後まで安心して暮らせる終生施設としての役割も必然的に問われてくるものと考えています。そうなると、終末期を特養においてターミナルケアを望む利用者やご家族の希望にこたえられる体制を作っていくのも必然と感じています。

そのためには嘱託医師を含めた職員のコンセンサス形成は欠かせませんし、職員教育、知識の取得、協力医療機関とのサーポート体制が重要になってくると思います。私どもの施設でも過去ログでも紹介しておりますが、ご家族の希望にそったターミナルケアに随時努めているところです。ケースによっていろいろな問題や対応が生じてきますが、利用者の皆様が終末期を利用している施設で過ごし、そこの職員に看取られて旅立たれることを望むことは施設が信頼されている証であろうし、安らかにできるだけ満足した形で最後をお見送りすることは我々に課せられた使命であろうと思います。命は尊いから、終末期のケアも大切と感じます。

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