特別養護老人ホーム 緑風園
■掲示板過去ログ HOME / BBS

このような訴訟の結果知ってます?

投稿者masa 投稿日:2002/10/22(Tue) 21:07

別スレッドに書いた通り、リスクマネージメント研修は内容レベルが低いものでしたが、情報の中から、ひとつ、問題です。
(実際のケースです。)
嚥下障害は顕著に認められていなかった方が、食事中誤嚥事故を起こし、不幸にして死亡。原因はコンニャクをつまらせたもの。コンニャクは食べ易いように、細かくちぎって食べてもらった(自力摂取)。家族からの訴訟内容は、コンニャクは誤嚥し易い食材で、いくら食べ易くした状態であっても、このような誤嚥し易い食材を、食材料として出す施設に責任がある。施設は賠償をすべきである。

このような訴訟に判決が出ました。その結果、理由、皆さんのご意見で解答をつけてみてください。(不真面目な意味ではありません。施設の介護事故についての一つの考え方を議論したいと思います。この訴訟を知っている方もいると思いますが、結果は後日レスします)

Re: このような訴訟の結果知ってます?

izumi@引退組 -2002/10/22(Tue) 22:58

頭の体操のようなので、久しぶりに参加させてください。
>嚥下障害は顕著に認められていない(顕著には認められていない、ということは多少は認められていたという事だとちょっと違うが)ことと、細かくちぎったのが施設での調理法であれば施設側には一定の配慮が認められる(ただし細かくちぎったことにより誤嚥し易くなった、という主張も考えられるが)ことにより、免責。
が、自力摂取=本人がちぎった、であればそのちぎり方に指導が必要との合理的理由があれば、過失割合。
家族の主張では、当人に取りコンニャクは誤嚥し易い食材であることを示す必要があると思います。
献立が家族含め事前に提示されていれば、私は施設側に非は無しと考えます。
つまり、論点は当人の嚥下障害の程度を施設・家族の間で共通認識されていたかで異なるのかな・・・
判決は地裁段階でしょうか。主文その他見てませんので、状況の詳細や過去の判例等がどのように考慮されているか判らず、グレーの回答ですが、考え方として。
自らも法(介護保険法ではありませんが)解釈を求められる立場にあるのですが、訓練された経験が無いのでこういった場を借りて勉強させてください。(回答が出る前に考え方を出してみて、違って恥をかくのも勉強!)
最近、「行列のできる法律相談」とか、TVでも大流行ですが、登場する弁護士間でもかなり論拠が異なって面白いですね。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

兼任CM- 2002/10/23(Wed) 09:00

このケースの問題となる点を私なりの解釈で整理してみたいと思います。

1,嚥下状態とコンニャクの関係
「嚥下障害は顕著に認められない」という状況に対して,コンニャクを細かくちぎって食べやすいようにする配慮をしている。この点は(+)評価。しかしその大きさがこのなくなった方にとって適切な大きさであったのかは不明。
2,嚥下障害の状況と安全確認の関係
「嚥下障害は顕著に認められない」「自力摂取」という状況の中から,コンニャクを食べているときの安全確認が行われていたか。スタッフにその利用者にとってコンニャクは誤嚥窒息の危険性がある食品だと認識があったか。この点は施設スタッフにとっては(-)評価になりうる。
3,誤嚥後の対応
結果として利用者は死亡してしまったのだが,それまでの家庭において,救急救命処置などにミスは存在したか。

このように私は問題点を整理してみたいと思います。その上で,masaさんの書き込まれた内容から考えると,2・3については裁判上大きな争点にはならなかったと判断します。
結果としては誤嚥とコンニャクの関係を争点として,検討したときにはizumiさんが言われているように互いに過失相殺され,施設側にはお咎めなし,というのが妥当と思われます。しかしここに昨今の弱者救済の風潮を加えると施設側が多少の賠償金を支払うという判決があっても不思議はないか,と思います。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

BOB -2002/10/23(Wed) 13:06

このケースは施設の負けになってしまったような気がします。

>嚥下障害は顕著に認められていなかった方

ということですので「顕著に・・・」となれば可能性はあったということと、可能性があればそれなりの準備(観察・介助)があってしかりと・・・。
又、(詳細はわからないのですが)職員がその場にいながらなぜ死に至らしめたか、救急救命対応はどうだったのか等を問われたのではないかと考えます。
当然施設サイドもそれなりの回答を持ってはいたでしょうが聞きいれてはもらえず・・・こんな解釈をしてみましたが・・・×かなあ。もう一回考えてみます。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

福生のケアマネくん - 2002/10/23(Wed) 13:28

この判決は、私にも意外なものでした。
施設側からみれば、画期的な判決だと思います。
今までの介護事故や学校等の事故は、当人に相当の過失があっても何だかんだで管理責任が問われて負けているような気がする。 でも、この判決は違った。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

JINUSEAN -2002/10/23(Wed) 19:17

どこかで聞いた覚えがあるんですが、思い出せません。コンニャク=一般的な食材なので、出したことは問題なし。責任を問われるとしたら、その後の対応ではないでしょうか?誤嚥を疑った応急処置を行ったか、すぐに救急車を手配したか、あたりが争点になるのでは?有名な判例ですが老健転落死亡事故の判決が結構?(はてな)。ここまで高いレベルの夜間体制が求められるとは…。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

BOB -2002/10/23(Wed) 20:35

ごめんなさい。ちょっとだけ関係ないことをお話させていただいていいでしょうか。でももう皆さん知ってますよね。

この中で「こんにゃく」とありますがこれって見た目ほど嚥下について言えばいいものじゃないんですよね。ゼラチン(いわゆるゼリー)とはかなり違うんですよね。
私の中で気になっていたのはこの「こんにゃく」だったんですよ。

さて、という事は施設の勝訴という事でしょうか?
つまり、「施設では出来る事は全てしたにも拘らず死に至ってしまった。」であるから施設に刑事責任は(民事も含めて)問わないと・・・

Re: このような訴訟の結果知ってます?

丹波ささやまkaigo - 2002/10/24(Thu) 08:35

参加が送れてしまって今日にも回答が出そうですが…2日間いろいろ考えてみましたが、結論が出ずにいます。
 BOBさんおしゃるように「こんにゃく」は飲み込みやすいとの解釈は私もしていたんですが、家人に話すと「こんにゃくは繊維なので、デリーとは違うのでないかと?」「こんにゃくゼリーの製品で子供が死亡した記事も前にもあったよ!」と聞くうちに…益々訳が分からなくなってしまいした。
 でも、燕下障害の兆候もなく小さく食べやすくするなどの配慮があれば、事故後の措置はともかく、予見的回避の手だてはとられているとの事なので、施設側の責任は肯定させなかったと思います。

 しかし、このような訴訟はなぜ起きるのでしょうか?入所者を施設に預けながら、面会もあまりせず施設に任せきりの家族が事故が起こると施設の責任を問う?このようなことになっている現実をよく聞きます。
 施設に入所させても家族の協力は不可欠なものであり、定期的な面会が入所者の状態把握もできる結果になるのは…
 リスクマメージメントが損害賠償を請求されない対策になるようなことだけは避けていただきらいものですね!やはり、高齢者のリスクをできるだけ回避してサービスの向上に結びつけて欲しいです。

Re: このような訴訟の結果知ってます?

みゆぱぱ- 2002/10/24(Thu) 09:45

私もどこかで聞いたことがあるんですが・・・思い出せません・・・
私の思うところは、丹波ささやまkaigoさんの仰る「しかし、このような訴訟はなぜ起きるのでしょうか?〜」の部分で、人の命に関わっていることを「勝負け」や「保障や賠償」という問題だけクローズアップされても議論して良いものなのだろうか?ということです。「事故」と言う捕らえ方(表現)も「保険上」致し方ないもんなのでしょうけれど・・・

結論です!!

masa -2002/10/24(Thu) 12:29

(研修の中の情報で判決主文を読んではいない為、一部正確さに欠ける点があるかもしれませんが要旨は以下です、なお地裁判決で控訴されたかどうかは掴んでおりません)
結論から言うと、施設の賠償責任はない、という判決でした。賠償責任の有無については、「予見可能性があったか」「回避可能性があったか」についてその過程における施設の過失とかミスの有無が問われますし、介護場面においては相当の注意力と、介護のプロとしての高いレベルが求められ、施設責任が問われることが多いのですが、このケースでは、普段嚥下障害のない方に対し、施設側はコンニャクを細かく刻んで提供するなどの、それ相応の安全配慮を行った上で、食事として提供を行っているこが認められ、賠償責任が生ずるほどの過失は認められないというものです。また、コンニャクは誤嚥を引き起こしやすい危険な食材であるから、高齢者施設で食材として提供すること自体に問題がある、という主張に対しては、コンニャクが他の食材に比べ、著しく誤嚥の危険がある食材であるとは認められず、基本的には家庭で出されるすべての食材には誤嚥の危険性がある、と考えられ、それをもって高齢者施設で提供ができない、ということにはならない。ということのようです。
この判決は、施設が一定の注意義務に行っていれば賠償責任を負わないことを示したもので、拘束廃止の追い風になることが期待される、という見解もあるようです。
なお、丹波ささやまkaigoさん、みゆぱぱさん、が指摘された件については、死亡事故等で訴訟に発展するケースのみならず、施設に何らかの苦情を申し出る方々は、普段施設側とほとんど交渉のない「身元引受人」以外の方で、ケアの実態を知らない方が多いように感じます。

介護過誤による死亡事故で書類送検。

投稿者がらこ 投稿日:2002/10/31(Thu) 19:31

たぶん、話題になっていなかったので書き込みます。

東北地方の老健で、昨年8月入浴中に浴槽で利用者が溺死した事故をご存じの方も多いでしょうが、今月10日、当時介護に当たっていた元パートの女性が、業務上過失致死の疑いで書類送検されたそうです。(シルバー新報10月25日付、その他一部既報)

記事中では、「利用者の介護中の死亡事故で介護スタッフが書類送検されるのは初めて」「介護スタッフ個人、しかもパートの職員…」などとあり、特養に勤務する者としても他人事ではありません。

先日、masaさんもコンニャクの誤嚥の件を書いておられましたので、関連はありますが、身体拘束廃止も含め、いざ事故が起きても個人ではなく、責任は施設、法人がとる、と言いながら、このようなことがあるといったいどう考えたらよいのか…。ケースバイケースなのでしょうか。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

兼任CM-2002/10/31(Thu) 19:56

これは自己における法的責任についてですね。これに関しては原則として当該事故の当事者個人に法的責任が発生するでしょう。多分起訴猶予にはならずに刑事裁判となり、執行猶予付の有罪判決が出されると思います。
このように人が死亡した・ケガをしたという状況では、刑事罰の適用はありうると考えるべきです。ですから自らを守る意味でもリスクマネジメントは必要になると考えます。自らの介護サービス提供能力の向上と常に安全確保に対する配慮は必要になって来るものと考えます。
一方で刑事的責任ではなく民事的・社会的・道義的責任もあります。ここではパート従業者を雇用していた施設・法人には当事者と同等かそれ以上の責任が発生すると思います。

ですので、介護事故における責任についてはすべてが施設・法人に帰属するものではないということにこれから今まで以上に留意すべき必要があると考えます。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

masa -2002/11/01(Fri) 10:04

まずこのような形で亡くなられた方に対しては、本当に残念な気持ちでなりません。ご家族のお気持ちを察すると、言葉がありません。介護を提供する施設は、本来それらの方々にとってもっとも安心できる施設でなければならないはずであり、人生の最後をこのような形で終わらざるを得なかった方がいることは慟哭の極みです。我々自身も安全確保のシステム作りに終わりはない、職員研修も含め、日々努力を続けなければならないとあらためて思います。
さて、このような事故の責任についての考えなのですが、兼任CM さんの考えが正しいように思え、今回についても、「ここではパート従業者を雇用していた施設・法人には当事者と同等かそれ以上の責任が発生すると思います。」私も当然そう思うのですが、新聞記事によると、
「施設側の責任は事故との因果関係が不十分だったため立件を見送り、元パート勤務の女性(三四歳)のみを送検した。」
となっており、これって個人の責任だけを問う、いう点でおかしいように感じます。そのような事故が起きる背景には、必ず施設のシステム自体にも問題があるはずです。なにしろ死亡事故ですから施設責任がない、というのは納得できないと思います。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

兼任CM-2002/11/01(Fri) 10:25

>新聞記事によると、
「施設側の責任は事故との因果関係が不十分だったため立件を見送り、元パート勤務の女性(三四歳)のみを送検した。」

という件は「刑法的責任」についての判断でしょう。事業所もいっしょに海事×の対象として認められるということはかなりとんでもない事をしていないと難しいと思います。具体例としては、先日長距離トラックが過密スケジュールで操業していて大事故を起こした事件がありましたが、その運転手を雇用していた会社が罪に問われました。このように明らかにとんでもないことをしていない限り事業所が刑事罰の対象にはならないでしょう。でもこれは刑事罰についてだけで、民事的・道義的・社会的な事業所の責任は絶対に免れません。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

masa -2002/11/01(Fri) 10:54

なるほど。よくわかりました。ありがとうございます。
つまりこの場合、当然ながら施設の損害賠償責任はある、ということにもなりますね。詳細はわからないけど、民事裁判が進行しているかもしれませんね。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

兼任CM- 2002/11/01(Fri) 12:00

刑事裁判がおこされるぐらいですので民事裁判も進行していると考えることが妥当だと思います。
また民事裁判だけではなく、あれだけ施設名や個人名が出されている以上、社会的にもかなりの制約を今後受けていくでしょう。本当に恐ろしいものです。だからこそリスクマネジメントの必要性があるんです。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

がらこ - 2002/11/01(Fri) 16:17

貴重なご意見ありがとうございます。
ただですね、普段は食中毒や医療・介護過誤などのニュースを職場用に掲示したりするのですが、今回の報道については躊躇してしまったのも事実です。職員が萎縮してしまうのではないかと。

ボランティアや実習生がもし介護事故にからんだら……と想像するとほんとにこわいです。責任を問われるかどうか、成年か未成年かにかかわらず、もしそういうことがあれば本人に深い心の傷が残るでしょうし。

とは言いながら、地域の福祉資源としての施設を積極的に開放する必要があるし、実際そう努力もしていますが、例えばボランティア、実習生が所属する学校・団体はリスクに対してどう考えているのでしょうか。
保険には当然はいっているのでしょうが。あくまでも金銭の補償でしかありませんし。

だからこそ、さらなるリスクマネジメントが必要?なんですよね。
そういう結論になっちゃうのかしらん。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

みゆぱぱ- 2002/11/01(Fri) 16:55

この件で、記事を読むと
>介護職員は三人とも経験が二年程度と経験が浅かったことから、県では施設の安全管理体制が十分でなかったとして、・・・

現場レベルの話なのですが、2年という経験年数、資格保有の有無はわかりませんが、出入りの激しいこの世界においては「結構長い方」と感じてしまうのは私だけでしょうか???なれてきて1番「ミス」しやすい頃かもしれませんね!

やはり「リスクマネジメント」必要ですね。

Re: 介護過誤による死亡事故で書類送検。

Mr.M-2002/11/01(Fri) 18:17

がらこさんからの情報を今朝拝見し、リスクマネジャー及び相談員等に情報提供しました。
それと「ボランティアや実習生がもし介護事故にからんだら……」に関して、現在当方に2名の実習生がきているのですが、がらこさん同様の恐怖感とともに新たな責任感を感じているようでした。とても考えさせられるものでした。改めて施設システムを再検討する必要性が出てきました。

過去ログ検索画面に戻る

Copyright(C)2004 緑風園 All right reserved.